結婚式するのが夢

キラキラした気持ちを隠しきれない表情でつぶやいたのは、
齢40歳に近い、髭面のＦＴＭ。

なんでも結婚相手もいないのに結婚式を挙げる為に貯金をしているって。
男気を気にしているタイプのＦＴＭだったので、
何とも言えない違和感もあったけど、そこを突破するくらい憧れが強い様子。

ここは、埋没結婚式を挙げた俺が彼の為に一肌脱ぎたいと思う。
今日はただのHowtoブログだよ。
（絶対相手はこのブログ見てないけど）


正直、結婚式を埋没のままするには、中々厄介
俺の体験談をもとに、厄介ポイントを抽出してみた。


両家の顔合わせ

俺は相手の両親にはカミングアウト済みだったけど、これ相手側にＦＴＭだと言わない場合、結構面倒くさい。何を気にするかって道徳的な観点は置いといて、ＦＴＭ側の両親への口止めが大変。たぶんＦＴＭ側の両親もＦＴＭを黙っておくなんていいのかしら・・・ってなるのでかなりハートが強くないと難しいわけ。


ウェディングプランナーとの打合せ

自分の過去、相手との出会いなど根掘り葉掘り聞くのが仕事。
この人を騙すには相手との打合せが必須。
しかもちょっと探偵ばりに洞察力あるプランナーもいるから、俺は、相手に任せて打合せはあんまりしていない。


タキシード、靴のサイズ、何なら相手のドレス

タキシードも靴も小さいサイズがないから探すの大変。
タキシードは何とか入ったけど、靴のサイズが1㎝大きくてサイズ合わないもんだから当日足が痛かった。しかも靴買い取りで3万円以上はするわけ。厚底なのは良かったけどね。
だって相手のドレスって綺麗に見せる為にヒール8㎝とか履くのザラじゃないですか。
ただでさえ身長もないのに太刀打ちできないでしょ。


プロフィールムービー

いいかい、画像なんだよ。
写真を張り付けて幼少期から大人になるまでを写真で流して、そして二人の出会いとかを写真で流して～なんだけど、無理無理。
俺は幼少期だけで中抜きしたよ。


新郎の友人

中高大と女性で過ごしてきた俺にとって、友達は女性が圧倒的多数。
バイト先の友人、職場の人で何とか誤魔化したけど、マジで男の友達を買おうとしたよね。


親族の列席

親族ってさじじいとばばあでしょ。
口止めが難しいんだよね。
親族集まって席に着くでしょ。話始めるわけよ。
あいつは女だったのにここまで男になって。とか。
しかも親族って末席でしょ。新郎新婦の席から遠いから無法地帯になるわけ。


まぁその他にも、余興どうするかとか、二次会と言う名の合コンをどうするかとか、男友達がいないと厳しいシーンもあるのよ。

って事で俺は結婚式して良かったって気持ちはあるんだけど、
もう一度するなら、自分の事カミングアウトしてる人たちと、嘘偽りない結婚式かな。
ほんと、埋没って大変だよね。