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 03 

SOLUNA ESPERANZA 代表
SUN GARDEN 代表
井浦 友空 (35)

現実を見せられた。
でも、未来がでかくなった。

エスパンでお馴染みのSOLUNA ESPERANZA代表の井浦友空さん。新たに立ち上げたSUN GARDENを率いて造園業でもご活躍されています。そんな彼はどんな就職遍歴を辿ってきたのでしょうか。「全然ダメだった20代」を経て天職を見つけるまでの軌跡を追いました。

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【就業と手術】
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友空さんに就職のことについてお伺いして来ました
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​バイトの面接の時は?

バイトだったから、性別欄のない履歴書を探したり、ちょっといじれるようなやつを探して性別欄を消したりしたこともあります。でも、そこについて何かいわれたことはなかったです。

​ホル注を初めて、すぐに今の感じになっちゃったから(笑)
パス度的には大丈夫だったけど、声でバレる感じなのがきつかったかな。

初めての時は本名で応募したけど、特に説明はしなかったです。

GIDの診断を受けて改名を早めにしていたから、名前の所は​苦労しませんでした。

​どのバイトもカミングアウトはせずに済みました。

​就職するまではどうしていたの?

​でも、その頃は色々な気持ちを抱えていたけれど、ホル注や改名などで男として気持ちが楽になってはいました。昼夜問わず遊びまくっていましたね(笑)

でも、心のどこかでは、自分で自分を隠して生きている部分があって嫌だったんだろうなと今は思います。

​どうやって仕事を探したの?

​友達の紹介と自分の家の庭の手入れをしてくれていた業者の2社に連絡しました。

​どうしてそのお仕事にしたの?

元は母が自宅の庭を本当に好きだったと言うのも​あるし、自分自身も頭の中に庭が好きと言うのはずっとありました。でも、植木屋に憧れているけど憧れすぎていて幻滅したり、逃げ出した時に自分を許せなくなるし、夢がなくなるようで怖かった。自分の夢を大事にしすぎていたんですね。

でも、そんな気持ちの中応募した1社の面接日が、忘れもしません。2011年3月11日だったんです。当然、面接も、連絡すら取り合う事態ではなくなりました。「やるなって事なのかな」と運命に左右されるような気もしたのですが、逆に吹っ切れたんです。

 

「これでやるならやるでいい!」

それから、友達にお願いして。それが自宅からすぐに行ける距離に会社があって。本当に地元だったんですね。それが就職を決めた理由です。

​面接の時はどうしたの?

社長との面接はファミレスでした。面接の前に免許証を見せて性別欄を確認してもらって。社長がすごく驚いて(笑)何ども自分の顔と保険証を見比べていたのを今でも思い出しますね(笑)こっちも笑ってしまったんです。それから自分のことをカミングアウトしました。「はるな愛さんの逆ですね!」と。

それから「自分は手術の予定があり、2週間から1ヶ月くらい休みをもらう可能性があること」も伝えました。これが無理であれば、この後の面接は必要ありませんとはっきり伝えました。

社長は「しっかり働いてくれるならば構わないよ!」と言ってくれました。

 

この頃はもう自分の状態に慣れてはいました。疑われることがなかったから、自分から言わなきゃ気がつかない状態だったので、聞きたいこと聞いて下さいというスタンスでしたね。取り繕っても意味がないから。はっきりと自分らしく行きました。

​社内でのカミングアウトは?

​​面接の日に社長から「どういう風にしたら井浦君は都合がいい?」と聞かれて、社内の方には社長から言ってもらうように二人で決めました。

植木職人と言うのは現場に行くことが多いので、あまり会わない方もいらっしゃるんですよ。なので「新しく入った人どんな人ですか」と言う話になった時に社長から言ってもらう方がスムーズだと思ったんです。

​他の社員さんたちの反応は?

最初は何も言われないし聞かれなかったです。でも、職人さんだし、あっけらかんとしていました。とにかく最初は必死。仕事覚える方が先だから、周りの反応なんて気にしている暇はありませんでした。自分のことでいっぱいいっぱい(笑)

そのうち、移動中の車内で話す機会があったり。向こうから聞かれることもあったし、自分から言ったこともありましたね。

 

とにかく無理しない。自然な流れに任せました。

「今日はホル注打ちに行くんで早めに上がります!」と挨拶すると、それきっかけで聞いてきてくれたりしましたよ。

​あとは、仕事で嫌なこともあるけど、あまり求めない。自分は仕事とプライベートをきっちり分けることで、自分をメンテナンスして乗り切っていますね。

友空さんにとって、植木屋のお仕事は何ですか?

植木屋を本業として10年間やって来ました。

SUN GARDENになって、仕事があるありがたみに気がついたし、現実を見せられた厳しい場所。でも、そのおかげで自分の夢がデカくなった。未来が夢がでかくなったと思います。

​これからは自分次第だから。

謙虚であること

誠実で真面目であること

相手の立場に寄り添うこと

この3つを大切に、これからのSOLUNA ESPERAZAとして、アパレル以外でもどんどんチャレンジしていきたい​ですね。

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